長森の方　選び　ずっと前から　好きだった
ウソだと分かったはずなのに　「うん…いいよっ」　今なんて？
長森のやつ今なんてった？　「浩平がそうしたいのなら
私は別に構わないよ　授業だ　座らなきゃ」

うん…いいよっ？　冗談じゃない！　そんなモン聞きたい訳じゃない
さあ早くフッてくれ　ここでフラレなきゃ　いけないだろう

毎日　俺の耳に　あいつの声が飛びこんだ
あの野郎　また来やがったのか　やめてくれって言ったろう
こんな事したいわけじゃない　騙して　怯えて　最低だ
非情に哀しくなってきた　どうしよう　泣きそうだ

逃げていた…　本心じゃない！　お前が謝ってもしょうがない
謝るのは　俺の方さ　こんなバカなんだ　お前じゃない

二人はいた息　白く　遠く……

"ドウシテ ナイテイルノ?
イツニナッタラ アソベルノカナ?
エイエンハアルヨ
ココニアルヨ
コレカラハ ワタシガ ズットイッショニイテアゲルヨ"

顔を屈んで覗き込んで　シャックリ混じりの泣き声
頬を挟んで顔を上げて　すっかり止まった泣き声
今でもしっかり俺は　憶えていたのか　約束を
長森が好きだったんだ　笑っちまうけど　はじめから

今では俺も本当にあいつが好きだと思えたが
困った事に　時間がない　残りは二人で過ごしたい
やっと長森を見つけたが　目はあったのに返事はない
「もう…」とか　「はぁ…」とか　言ってくれ

どうした？おい、まさか

逃げ出した！　冗談じゃない…　車道を挟んでまた出会った
構わず　すれ違った　すれ違う瞬間　抱きついた
「捕まえた　離さない　また私だけ置いて、逃げちゃうもんっ…」
逃げない　本当だ　ただ正面から　抱きしめた

教室　騒めき　見上げれば　あなたが私にこう言った
「また俺と付き合ってくれ」

呆れた　でも　返事は　うん…いいよっ